無量寿経優婆提舎願生偈 (Muryoju-kyo Ubataisha Ganshoge (the Verses on the Aspiration to Be Born in the Pure Land))

『無量寿経優婆提舎願生偈』 (むりょうじゅきょう うばだいしゃ がんしょうげ) とは、世親 により撰述された『無量寿経仏説無量寿経』の注釈書を、北魏菩提流支が漢訳した書。
2008年現在、サンスクリット語原典は現存せず、漢訳も菩提流支訳のみ現存する。
一般には、『浄土論』と略称し、『往生論』 『無量寿経論』ともいう。
正式な原題は、『無量壽經優婆提舍願生偈』(婆藪般豆 造 後魏菩提留支訳)。

偈頌(韻文)と、それを解説した長行(じょうごう、散文)の部分からなり、特に後者においては、浄土往生の方法として「五念門」を説いている。

「五念門」とは、「礼拝門」 「讃嘆門」 「作願門」 「観察門」(かんざつもん) 「回向門」の5つをさす。
なかでも浄土を観想する「観察門」が中心で、17種の国土荘厳・8種の仏荘厳・4種の菩薩荘厳よりなる。

中国

前述のとおり、菩提流支が漢訳する。

菩提流支と交友のあった曇鸞が、この『浄土論』を再注釈し、『無量寿経優婆提舎願生偈註』(『浄土論註』・『往生論註』と略称)を撰述する。

日本

法然が、その思想に影響を受け、「浄土三部経」と並べて「三経一論」と重んじる。

[English Translation]