古史通 ({{engl}})

古史通(こしつう)は、新井白石の著作による古代史解釈の書。
四巻、1716年(享保元年)成立。
古代の神々を人として歴史的立場から資料を精査しながら、合理的に事実を捉えようとする姿勢がみられる。

概説
巻頭で記紀を読み解く場合の基本的姿勢を開陳している。
古語は漢字の音(おん)を利用して書きとめたのが昔の書物であるので、文字の音によりその意味や内容を読み取るべきであるとする。

本文は四巻構成である。
第一巻--巻頭で神は人なり。と説き、かつ、高天原は常陸国だとしている独特の見解を示した。
次に国産みと神々の誕生を記し、スサノオの追放までをのべている。

第二巻--高天原神話から出雲神話へ、ここでは、天の岩戸から大国主命の話がかかれている。

第三巻--天孫降臨と国譲りについて。

第四巻--神武天皇の出自を明らかにしている。

影響と価値
林羅山等の儒者は当時は倭人の祖は、古代中国の呉の王である太白の子孫と考えていた。
また釈日本紀の(卜部兼方)や一条兼良といった神道の立場の学者は、神は万物の宇宙の根源であり、高天原は虚空にあるとしている。
これに対し、言葉の音訓から日神が立たれた土地は日立国で常陸という表記になり、高天原の高は旧事紀で高国と記述あり、即ち常陸国多珂郡であるという。

白石の没後、本書も忘れられていた感があったが祭祀や神話を宗教的よりも現実の人間の歴史として解釈しようとした事が注目された。
水戸藩の文庫に収められて太宰春台・伊勢貞丈・三浦梅園に多大な影響を与えた。

言語学的検証

しかしその後、上代仮名遣いについては、本居宣長により、異見解が示されている。

[English Translation]