比佐津媛 (Hisatsu-hime)

比佐津媛(ヒサツヒメ)は大分県日田市大字日高にある會所(よそ)神社に祀られている女神。
豊後国風土記に登場する神。
久津媛ともかかれる。

概要

景行天皇が熊襲征伐の帰りに豊後国日田郡に立ち寄った際にヒサツヒメと名乗る神が人に姿を変えて出迎え、郡内の様子を話したと豊後風土記にあるほかには、この神が現れる話は見当たらない。

一説には、邪馬台国の卑弥呼である、又は、ほぼ同時期に同じような立場にあった女性が死後に神として祀られたものである、などといわれている。

會所神社

久津媛が祀られている會所神社は、現在、日田市大字日高74番地に鎮座している。
仲哀天皇・神功皇后・応神天皇・景行天皇・久津媛神が祀られている。
創建は天安 (日本)2年(858年)である。
もとは、會所山(よそやま)山頂にあった久津媛神社という祠に景行天皇と共に祀られていたものを山の中腹に新たに社を建てて合祀したものである。
明治42年に現在の場所に移された。

その他

會所山中腹を貫いた、久津トンネルが開通したのちに平成3年台風第19号によって杉の山林に大きな被害が出たことを、ヒサツヒメの祟りであるのではといわれている。

風土記には日田の名の由来となったとある。

會所山中腹では毎年、春に久津媛祭りが行われている。

かつて、會所山は、祭事を行う場所であるとして、そこで御巫をしていた女性が後に神として祀られたものであるという見方もある。

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