たまがき (Tamagaki)

たまがき/たまかき(生没年不詳)は、京都教王護国寺領の新見庄(岡山県新見市)の荘官、惣追捕使の福本盛吉の妹とされる。

たまがきに関する直接的な史料は「東寺百合文書」(京都府立総合資料館蔵)の中の「たまかき書状」と「祐清注進状」などに限られている。

文献などによると、たまがきは、寛正3年(1462年)、東寺から直務代官として、新見に着任した東寺の僧・祐清の身辺の世話をしていたらしい。

祐清は、寛正4年(1463年)7月、年貢未納の名主・豊岡を追放したことを機に、隣接する相国寺領に住む豊岡の親族によって斬殺される。

東寺に向けて祐清の遺品を求めた手紙が「たまかき書状」で、中世農村女性の自筆書状として全国的に珍しい史料といえる。

新見市西方の福本刑部丞邸跡にたまがきの碑がある。

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