正林寺 (京都市) (Shorin-ji Temple (Kyoto City))

正林寺(しょうりんじ)は京都市東山区渋谷(しぶたに)通東大路東入3丁目上馬町(かみうまちょう)にある、浄土宗の寺院である。
ここには、平重盛(小松殿)の別邸で、48の灯籠をともして念仏させたという灯籠堂のあったところで、平家没落後、九条兼実の山荘となっていた。
ここに法然を招き、法談をし、法然を戒師として兼実が剃髪出家した旧跡である。
法然がここに居住していたこともあるという。
法然の25札所第14番。

歴史

ここには、もとは平重盛の別邸で、後に九条兼実の山荘となっていた。
建仁2年(1202年)正月、ここで法然を戒師として兼実が出家した。
元久2年(1205年)8月、法然が瘧(おこり)をわずらい、その時聖覚が修法を施したという。
建永2年(1207年)3月、四国に流罪の時も当御房から出発した。
応仁の乱で、ここは灰燼に帰した。
義山が復興に努め、弟子の恵空が遺志をつぎ、真盛辻子にあった正林寺を移した。
享保20年(1735年)九条家より河原殿の建物が移築され、大師堂・方丈などになった。

寺宝

法然像・・・讃岐の人に与えられたものが、後日ここに移されたという。

兼実像・・・九条家安置の像であった。

弁長像・・・「選択集」を弁長が授かった。

第十四番御詠歌

「千年経る小松のもとをすみかにて 無量寿仏の迎えをぞ待つ」

所在地

〒605-0927 京都市東山区渋谷通東大路東入3丁目上馬町

[English Translation]